2007年05月30日

ファントム無頼

つい…読んでしまいました。「ファントム無頼」
新谷かおるさんは「砂の薔薇」以来で
奥様の佐伯かよのさんの方がまだ読んでたってかんじがします。
公式サイト読んでたりすると新たな情報が入ってきて
懐かしくなってまた読みたくなりました。

読み始めてすぐ「古〜っ」とちょっと引いてしまったのですが
なんのなんの!
F4(ファントム)の描き方が大迫力。これ雑誌の見開きで見たら
すごいかも?と思えます。
無頼ってやっぱあれ尾翼がダンダラだからですか?
「新選組」って言ってるもんな…(笑)
古い作品ですからスクリーントーンもあんまり使って無くて
手業ばっかりなのにすごい構図で立体感もあっていけてます。
特にブルーインパルスが出てくる話の見開きは感心します。
上空から複数のインパルスと地上、おお、見事!見入ってしまいました。絵の技術、飛行機への愛ですね。
一巻はまだファントムが主力だし、イーグルはこれからってとこで
百里基地にファントム一杯で
情勢も今と全然違うし無茶もするけれど
少年漫画としてこれくらいのウソは良いかと思います。
規則守ってばかりじゃ漫画にならないし
あえりない状況からどうやって解決するかっていうのは
実際の仕様に基づいていたりなかなかだましがお上手です。
(でもやっぱりあり得ないけど)
神田、栗原両二尉があまりにもおっさんくさいのですが
言ってることがとても良い
「抜かずの剣こそ平和の誇り」
訓練がすべてムダに終わりファントムがただの飛行機として
一生を終えれば最高だと言う神田。
危機管理とはこうであると手本のような台詞でした。
ニックネーム アサヤ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想

2007年05月26日

上陸

五條瑛って何がすごいって男臭いとこかと。
高村薫さんもそうだけど
こういう底辺の男性陣をかかすとすごいことになって
そこに詳しい世情が入るとフィクションと思えない
くらい重いのですが
出てくる人たちは皆仲良しでそこが救いです。
日雇いのその日暮らし金満・安二・アキムの3人に
起こる事件と日本の事情
こういう世界は知人も居なくて聞いた話すらなく
報道されてることだけだからよけいにわかっていない
日本にどれくらい外国人労働者が居て
日雇いの現状はどんなものか
底辺の生活はどう成り立っているのか
他の作品でも出てくるけれど常に
「搾取されるモノは一生搾取される」
バクチをやめられない男とか当たり前にいるし
その男に貢ぐ馬鹿な女〜!と叫びたいキャラクターも実際には居るんだろうしほんと「どうしようもない」人間が構成する社会って
救いがたい…と思いました。
その臨場感は他作品のスリルとはまるで違ったモノですが
読んでみて納得していけました。
ニックネーム アサヤ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想

2007年05月17日

図書館戦争

有川浩さんの出世シリーズかな?
本屋さんにも並んでいる確率が高いです。
超法規的検閲が武器を持ってまかり通る時代になってしまった
世界で図書館の、ひいては利用者の「読む権利」を守るため
戦う図書防衛員、中でも精鋭の図書館特殊防衛隊ライブラリー・タスクフォースの活躍するお話です。
主人公は体育会系オトメの郁、単純で気が強く情にもろく頭も良くないけれど一途でやさしい。
目をかけてくれている教官の堂上とは口げんかばかりという状態ですがそれでも影日向と見守ってくれている…という王子パターンです。
内容は小難しいことは何もなく本人も後書きで「月9連ドラ」と書かれているとおりラブロマです。
デビューよりずっと掛け合い漫才がうまくなっていて本気で吹き出せます。おもしろいです。脇キャラも立ってるし楽しく読むことが出来ました。それで時々ホロリときます。

読みたい本が読めない世界になったらどうしますか
相手は武器を持つ国家機関です。
なすすべもなく無抵抗ですか
丸腰で説得に行きますか
誰かがなんとしかしてくれるまで待ちますか
それは誰ですか

図書館防衛隊はどれでもなく
専守防衛の理念を元に武器を持って対抗します。
自衛隊を下敷きにしてあると思うので自衛隊を支持できない人には
理解できないかもしれませんが
実際に攻撃されたらどうするか、ということで
安穏とした生活になれていると想像しにくい難しい立場で
戦う人たちを書いてあります。
私は図書隊を支持しますね。

本のあおりがかっこいいです。

正義の味方、図書館を駆ける!―公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ。

「図書館内乱」「図書館危機」共にメディアワークスから
後一本で完結
スピンオフに新潮社から「レインツリーの国」
ニックネーム アサヤ at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 本の感想

2007年05月15日

スリーウェイワルツ

鼻水と咳で寝ない子供を立てだっこで
寝かしつけつつ一晩過ごしたので読めました。
鉱物シリーズの番外編らしい。
本編のあと2作いつ出るの?革命シリーズが先か?
そんな気がしてきた。
私的ブームが去ったとはいえやっぱり大好き五條さん。
しかも鉱物シリーズなら読まずには!
エディや葉山が出てくるのでやっぱり本編読んでないとおもしろくないとはおもうけれど独立したストーリーとしても
やっぱりおもしろい。さすがです。
16年前の飛行機事故にまつわる秘密文書を巡って
遺児やその父が巻き込まれる三つ巴の諜報戦
アクションではなく諜報線でのスリルが逸品です。
この本を読むにあたって日本航空機の事故のことを
検索しましたが本当に生存者は女性のみだし
身元不明の遺体もあるのですね
そして不明点(ナゾ)も残ったままという…
この事故を扱ったフィクションは他にもありますが
五條さんの切り口もまた上手でそしてスリーアゲーツに続いて
父の愛にしみじみ。
でもってエディと葉山がいちゃついてるような気がします。
サービス?
ニックネーム アサヤ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想

2007年05月09日

時空ハンター YUKI

あさのあつこさんのファンタジー
うっわ駄目。私やっぱり「バッテリー」くらいしか
駄目かも。かろうじてパピルスで掲載されてる碧の話くらいか
無事なの。
もともとテレパシー少女とか書いてるから本人はきっと
なじみのあるジャンルなんでしょうが
普通にナゾはナゾって名札つけて登場。
勧善懲悪、でも実は芯から悪い人はいないってことで
わかりやすく凝った伏線もなくきまじめに起承転結して
終わりそうなお利口ファンタジー
児童書ですからしょうがない。
児童書だと思って読まなくては!!
な、あれ、なんですよ、
特別な力を持って生まれてきた地味な女の子が活躍する
話なんだと思います。
ニックネーム アサヤ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想

塩の街

第10回 電撃ゲーム大賞受賞作品ってことで
有川さんのデビュー作品です。
天災(?)下の日本で天才空自パイロットと女子高生の
ラブ・ファンタジー、なんだそうで
ラブ・ファンタジーって書いてて鳥肌立ちました。
「クジラの彼」「レインツリーの国」を読んでから
最初に戻ったせいか
イチゴだと思ってくったらプチトマトでした。あれ?みたいな
肩すかしをくらいました。
ラノベ投稿者にありがちな難しい専門用語を大量羅列して
補おう!みたいなゴロゴロした文章に糖度が低いカップルが
右往左往してます。
フィクションに精確さは必要ないと思ってる方です。
おもしろければそれはフィクションだから多少あり得なくても
間違っていても良いはずでしょう。
でもこれはいまいち面白味に欠けます。
掛け合い漫才も無いし
有川さんってもしかして急に伸びた人なのかな
私的不発でした。

社会科が小学校で止まってる、軍隊にも詳しくない私が
読んでもおかしくないか?と思える辺りは
詳しい人がとにかくもう思いっきり叩いてるみたいで
読んでからそこら辺読むとおもしろかったです。
ニックネーム アサヤ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想

2007年05月01日

レインツリーの国

新聞記事でインタビューを見つけて読みたいなと思っていたら
姉が貸してくれました。
すぐ読めるから、と言われて受け取って読み始めた最初は
「お、さすがライトノベル出身。唯川恵みたいなもんか?」と
侮っていました。
デビューこそラノベ文庫なもののその後はすべてハードカバー。
その理由がわかる中盤以降ぐいぐいと引っ張られて青春菌に骨の髄まで汚染されて気恥ずかしくなってきました。
北川悦吏子脚本のドラマを見てるようです。
そういやありましたね同じような設定で頑張る若い二人の恋愛モノ。
設定を知らないで読んだ方が最初から楽しめるので書きませんが
その中盤以降から二人の心情や今時の言葉使い、今時の環境
そんな中で異彩を放つネイティブ関西弁(それも河内弁!ビバ!)の王子。
いい年して心音がにじみ出そうになるのを押さえ込みながら
一気に読み終えて幸せな気持ちで一杯になりました。
夢物語でも良いから信じていたいなと思わせるキャラのが生きていて
本当に良かったです。
今後読んでみたいのは本来の得意分野である自衛隊モノ(でもラブ、自衛隊でラブですよ。読みたい〜!!)なんですが
このあおりにあるとおり
いい年した大人が活字でベタ甘ラブロマ好きで何が悪い!と思います。

伸の強引王子っぷりとひとみの意地っ張り姫っぷりに
喝采を贈りたいと
そして同世代の恋愛偏差値低めの女性へ是非汚染されるようにと
薦めたい一冊。
どこか違う物語の中で幸せな結末を少しで良いから聞かせて欲しいです。

有川浩(ありかわひろ)
ニックネーム アサヤ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想